炭にまつわる不思議なお話

知っておいて、炭の話

古代より用いられた炭の秘密を解き明かしてみると  それはハイテクのかたまりだった。

炭は古代より、傷ついた動物が,炭焼小屋で静かにその傷の癒えるのを待ったといわれるほど、不思議な力があります。あのスペースシャトルにも「宇宙磁力線」のシールドとして炭素が使われています。今ではブームのようになりましたが、おいしい水を作ったり、お風呂の水をやさしくしたりと、多様な炭の効用が認められてきました。

特に千百度以上の高熱で焼かれた白炭は、その強い火勢が鋳物に重要されたほか、磁場を調節し、マイナスイオンの発生をさせたり、室内や床下を調湿したり、空気を浄化させる作用があることなどから、古くから利用されています。近年、ブームになってからは家族の健康を願ってお風呂に入れたり、炊飯時に釜にいれたり、寝室に置いて気分を落ち着かせるなど、さまざまな利用法へと発展しました。

炭のお話

日本人が炭を活用してきた歴史は古く、縄文時代にまでさかのぼるといわれています。先人たちは古くから炭のパワーを知り、さまざまな場面で利用していたそうです。昔から神社仏閣を建立する際には、敷地に炭を埋めて除湿やシロアリ対策に役ててきました。韓国では、炭が胃腸薬として用いられています。1972年には中国で2000年前の遺跡より遺体が発掘されました。不思議なことに腐敗しない状態で、みずみずしい状態であったといい世界中の注目を浴びました。なぜこの様な状態で現代まで残せたのでしょうか?理由は、安置されたときに大量の「炭」で覆われていたからなのです。

また、京都の金閣寺では池に近いため湿気が多く、カビが発生することでその対策に苦慮していました。「炭」を床下に埋設後は建物の腐朽の進行はほとんどないということです。このように「炭」のもつ調湿作用や、防腐効果を利用して優れた効果を発揮することは間違いありません。炭は、日本が世界に誇れるすぐれた「文化」です。

炭って実は薬だった!?

実はずっと昔から牛のおなかの調子が悪いときなど、炭を食べさせて調子を整えたりといったように、家畜に炭を食べさせることは普通に行われていたのです。

炭は消化されず排泄されますが、おなかの中で炭の小さい孔がおなかを痛める原因となるもの(不純物)を吸いつけます。また、腸の内部の小さなくぼみにたまった病気の原因となるものも炭の粉が掃除してくれます。そして腸が消化できない炭を、病気の原因となるものと一緒に早く外へ追い出そうとして、追い出し運動が活発になります。排泄すると腸の中はとてもすっきりして、また新たな食欲がわいてきて沢山食べ元気になる、というしくみです。牛だけでなく、豚や鶏、その他の動物も炭を食べるのがとても好きだということも確かめられています。

動物は自分の体にいいものを本能でよく知っているのです。特に豚は炭を細かくしないで与えてもバリバリ音を立てて食べます。豚は時々固めのものをかんで歯に刺激を与えるのが好きなようです。

それから炭を動物のごはんにまぜるとにおわなくなります。炭がにおいを吸収してくれるのでしょう。森の中の鹿が住んでいるところに炭を大きい形のまま30kgくらい積んで、3ヶ月後に来てみたらどこにも炭が見当たらず、かわりに鹿の真っ黒い糞がたくさん転がっていた。という話もあります。

つまり、炭を森の中に置いておけば動物が全部食べてくれて、森が元気に育つための特上堆肥を森の中にまいてくれる。ということになります。

炭が建物に使われてきたワケ

「炭」といえば身の回りでおなじみの自然素材です。お米を炊く時に入れたり、除湿剤代わりに押入れや靴箱にいれたり、インテリアを兼ねて部屋に飾ったり、炭パワーを活用したことはありませんか?

そのような炭を建物に使用しだしたのはいつごろからだったのでしょうか?世界で最も古い木造建築といわれる法隆寺(一度火災で焼失、672年から689年に再建)の敷地や床下から大量の炭が発見されています。

なんと約1300年前には炭は建物に良いとわかっていたようです。そのほか日本最古の神社である伊勢神宮の敷地内、東大寺大仏殿の敷地内などからも大量の炭が見つかっています。石やレンガ造りでなくとも長持ちする秘訣はこの炭パワーによるところも大きかったと言えるでしょう。野菜をフレッシュに保つのも「炭効果」のひとつです。冷蔵庫にひとついかがでしょうか。

最近では土地改良の効果もあるとされています。流し下や靴箱に炭を入れておけばすっきりイヤな匂いを吸収してくれますし、冷蔵庫に入れておけば植物の実や葉の成長を早めるエチレンガスを吸収し、消臭効果の他に果物の鮮度を長持ちさせてくれます。では、炭の持つパワーで、建物を長生きさせるその効果は何だったのでしょうか?

それはやはり調湿効果です。室内には湿気がこもりやすく、タンスやベットの壁廻りはカビやダニの被害にあいやすい部分です。そこに、吸湿効果があり呼吸をするといわれる炭を置くことによって、その被害を最小限に留めることが出来たのです。炭パワーの利用とあわせ、日本では昔から建物内の風通りを考えたり、壁に漆喰を塗ったりと、日本の文化である木造の建物を長持ちさせる知恵も持ち合わせていたんですね。

風水にも役立つ!マンションの上層階ではベッドの上に炭を

風水では大地のパワー、土地のもつエネルギーをうまく取り入れること、大地から上がってくる気をうまく家の中や自分自身の体に入れることで運気が上昇し幸せになれます。

マンションの場合、地面から遠く離れているのでその気を受けにくいです。とくに寝ている間は良い気をチャージする大切な時間です。このときに良い気を吸収できないと明日への活力や運気が停滞したり低下したりします。

炭を天井に置くことで期待できる効果は、調湿性があるため喘息やアトピーの要因となるカビ・ダニの発生を抑制し、化学物質や悪臭を吸収し室内環境をキレイにすること、結露・腐朽を抑え、住まいの寿命を長持ちさせることなどがあげられます。炭がもともと持つ力を生かしており、健康住宅が注目を集める今、目が離せない健康材料だと言えるでしょう。

炭の多孔質に驚く

原木が加熱され、炭素のかたまりと化した炭の表面を拡大して観察すると、ミクロ単位の孔が無数に発見できます。この孔は縦横無尽につながっていて、全て外気に触れています。1グラムの炭の表面積はなんと3LDKのマンションの3戸分にあたります。この炭の内部にある「多孔チューブ」の表面に水や空気が通ると有害物質が吸着され、孔内にすむ無数の微生物によって分解されてしまうのです。またこの内部に住む微生物は、土壌をアルカリ性にする作用があり、木炭を撒いた畑の作物が良く育つという事実からもうなずけます。

電子を供給する炭

老化の原因をつきつめると、物質の要素となる原子の酸化に行きつきます。酸化するということは、原子から電子が離れてしまうということです。炭素のかたまりである炭には、マイナス電子がたくさん含まれており、周りのものにその電子を供給するという性質があります。その性質を利用することによって、還元力を増し、酸化を防止するというわけです。

炭の癒し効果

寝室や居間に籐籠のようなものに炭を入れておくと、空気が澄み自然と気が落ち着いてきます。
(5~10をそれぞれ部屋の四隅に置く)